非DM者にFreeStyleリブレproを装着した

協力してくれた被験者は飲み仲間の41歳薬剤師。2週間装着して結果をみた。彼のデータは身長176cm、体重69.4kg、体脂肪12.1kg、HbA1c 5.1%、AST 27、ALT 23、γGT 26と至って正常な人である。飲酒と低血糖の関係を見るため検査を受けてもらった。彼は比較的、炭水化物回避食を実践している。

血糖値70mg/dl以下を低血糖の基準値に設定した。9月25日昼に装着したが、やはり飲酒した夜から翌朝にかけて低血糖状態に陥っていることが、しばしばだった。低血糖割合は9月25日26%、26日25%、27日13%、28日25%、29日8%、30日21%、10月1日9%、2日19%、3日2%、4日2%、5日16%、6日31%、7日31%、8日5%という結果だった。14日間の低血糖出現率は16%で、低血糖2%を得られた二日間は飲酒をしていない。

なお当院リブレでは食後血糖値が180mg/dl以上を高血糖と判断しているが、彼は一回もこの値を超えたことはない。最高血糖値は9月26日の21:02の163mg/dlで、この日は宴会があったそうだ。逆に最低血糖は9月26日の00:17~02:17までに40mg/dl~55mg/dlを記録している。この時は、睡眠中であり自覚症状はなかったという。

この2週間のグルコース変動パターンを見てみると飲酒開始時間より低血糖になっていることが多く翌朝まで、それが続くことが判断できる。この2週間のHbA1cは4.5%であり、糖尿病ではない。今回の結果や自身の結果を見るとDM治療を行っていない正常の人でも飲酒は低血糖を生じさせるということが明らかになった。

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実は私も2週間FreeStyleリブレproを装着した。私の場合IGTだと考えているが、彼より低血糖出現頻度は少なかった。理由は飲酒後に炭水化物を摂っていたからだ。私は9月27日より14日間検査をしたが、低血糖出現は9月19日0%、20日1%、21日0%、22日16%、23日1%、24日0%、25日0%、26日4%、27日2%、28日22%、29日1%、30日15%、10月1日10%、2日20%、3日5%であった。14日間の低血糖出現率は7%だった。私の場合、禁酒日はない。基本的にウイスキーボトル半分以上を毎日飲んでいる。

この14日間での最高血糖値は22日昼食後に193mg/dlを記録している。また最低血糖値は22日未明、28日深夜、30日昼の59mg/dlであった。この間のHbA1cは4.9%であった。30日昼の低血糖は朝食抜きでビールを飲んだ際に出現した(ただし自覚症状なし)。少なくとも長時間の炭水化物抜き、いわゆる糖質制限下で飲酒すると低血糖を生じる。

ジム等で、あるいは自己流で糖質制限付き筋トレをする際にはブドウ糖の消費が亢進するので、より低血糖になりやすい。糖質制限には禁酒が必要である。酒類製造会社は「糖尿病治療中の患者様だけでなく糖質制限を行なっている方は低血糖状態に陥る可能性があります」と酒類のラベルに注意書きを添える必要があろう。

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ところで私が何故、寝る前に炭水化物を摂るかというと夜間の低血糖が低γグロブリン血症の原因であると考えている。その予防のため夜間~早朝の低血糖を回避し、かつMCVを正常化する目的で飲んだ後に摂食している。低γグロブリン血症の原因が夜間の低血糖が原因であることを証明するために24時間血糖測定器は必要であった。低γグロブリン血症は改善し低血糖の頻度は減少したが体重が増加した(笑)。